要約
最近、日本企業でもPythonを活用し始めるところが増えてきています。
その中でも、東京大学の有識者が集結し、人工知能の研究や開発を手がける「SIGNATE」は、Pythonを中心に使用していることで知られています。
SIGNATEは、AIコンペティションを主催するプラットフォームでもあり、AI技術者のコミュニティーを形成しています。
今回は、SIGNATEがPythonをどのように活用しているのか、コードを交えながら紹介します。
詳細内容
「SIGNATE」という名前は、”Sign of the Times”(時代のサイン)を意味するとともに、「信号(Signal)とデータ(Data)の融合」を表しています。
SIGNATEはPythonを中心に使用しており、機械学習やデータ分析を含む大規模なデータ処理を安価かつ効率的に実行できます。
プラットフォーム上で、PythonがデータストレージやAPIの通信、各種アルゴリズムの実装などで活用されています。
SIGNATEは、データ分析や機械学習(特にディープラーニング)の分野で、多様なタスクを提供し、AI技術者のコミュニティーを形成することを目的としています。
SIGNATEが開催しているAIコンペティションは、データ分析や機械学習を活用し、問題を解決することで、参加者がデータサイエンスやAI分野でのスキルを磨くことができます。
SIGNATEが開催するAIコンペティションに参加するには、参加者は提供されるデータに対し予測を行い、評価値を競い合います。
競技を通じて、参加者はPythonや機械学習モデルの構築方法を学んだり、新しいアイデアを取り入れたりしながら、技術的な成長を遂げることができます。
以下は、SIGNATEで開催された「[グラフ祭り](https://signate.jp/competitions/123)」というコンペティションの一例です。
このコンペティションは、最先端技術であるグラフデータ分析を取り扱うものであり、参加者は、グラフデータ分析に関する様々な問題に取り組みました。
“`python
import pandas as pd
import numpy as np
import networkx as nx
import matplotlib.pyplot as plt# データの読み込み
train = pd.read_csv(‘train.csv’)
test = pd.read_csv(‘test.csv’)# Graph Creation
def create_graph(df):
graph = nx.Graph()
for _, edge in df.iterrows():
src = edge[‘src_node’]
dst = edge[‘dst_node’]
graph.add_edge(src, dst)
return graphG = create_graph(train)# Feature Engineering
def calc_clustering_coefficient(graph):
cc = nx.clustering(graph)
return cctrain_feat = pd.DataFrame()
train_feat[‘node_index’] = G.nodes()
train_feat[‘clustering_coefficient’] = list(calc_clustering_coefficient(G).values())# モデルの作成
from sklearn.linear_model import LogisticRegressiontrain_y = train[‘Is_Response’]
train_x = train_feat.drop([‘node_index’], axis=1)
model = LogisticRegression(C=1.0)# モデルの学習
model.fit(train_x, train_y)# テストデータの取り込み
test_feat = pd.DataFrame()
test_feat[‘node_index’] = test[‘node_index’]
test_feat[‘clustering_coefficient’] = list(calc_clustering_coefficient(G_test).values())# テストデータで予測
test_x = test_feat.drop([‘node_index’], axis=1)
y_pred = model.predict(test_x)# 解答ファイルの出力
submit = pd.DataFrame()
submit[‘node_index’] = test_feat[‘node_index’]
submit[‘Is_Response’] = y_pred
submit.to_csv(‘submit.csv’, header=False, index=False)
“`上記のスクリプトは、グラフ祭りの問題の一部を解決するためのPythonスクリプトです。
エッジデータが与えられ、各ノードのクラスタリング係数を予測するために、Logistic Regressionモデルを使用しています。
SIGNATEプラットフォームを使用することで、このような問題にPythonを使用して対処することができます。
Pythonを使用することで、SIGNATEは、大量のデータに含まれる知見を特定し、分析的手法を使用してデータのパターンを引き出すことができます。
SIGNATEは、Pythonを予測モデルの構築、データクリーニング、異常検知、グラフ分析、自然言語処理など、多岐にわたり使用しています。
参加者も、SIGNATEのプラットフォームにアクセスすることで、AI技術に熟練することができます。
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